讃井さちこ“輝く女性”では、北九州を元気にしている女性をご紹介します。
今回は、料理研究家/ビューティ・プロデューサー/イタリア食文化研究家である“長島慶子”さんをご紹介します。


Q.女性の美しさって、何でしょう? 長島さんなりの定義を教えてください。
A.美しさをつくるのは、インナー8割、アウター2割、だと思っています。

「美」というのは、やはり財産だと思いませんか?美しい人やモノに、みんな憧れがあります。
私たちは人間である以上、もっと美しくあることに、意識を注がないといけないと思うんです。
私が考える「美しさ」は、何よりもインナー。つまり体の内側の美しさ、内臓の健康が、その人の美しさの8割を決める、と思っています。
アウター、つまり顔やスタイルは、その人の美しさの2割ぐらいの影響力しかない、と。

インナーである体内に、つまり、日々私たちのために黙々と働いてくれている内臓さんたちに、私たちはどれだけ気遣い、労わっていますか? 日々、何を選択して、取り込んであげようとしているか、その意識が大切だと思います。その人が選んだ食べ物こそが、内臓を元気にし、美しさをつくり、人生を決めていく、といっても過言ではないと思います。
江戸時代の観相占いの祖といわれる、水野南北という人は、長年たくさんの人の顔相や手相など診た結果、「人の運は、食にあり」だと。結局、人の相や運を決めるのは、「食」だと言っています。

食の大切さ、特に、日本人にとって基本となる、米と野菜は、いいものを選びましょうよ、と。これが基本ですね。そのためにやっていることは、有機野菜生産者とダイレクトなつながりを持ち、少しでも多くの安心安全な食材を、食卓へとつなげるために、マルシェ(市場)をやっています。毎月第2土曜日に「黒崎オーガニック野菜マルシェ」開催しています。

また、食を通じて考えさせられることは、本当にたくさんあります。水や大気汚染など、環境のこと、農薬や食品添加物、遺伝子組み換え作物や種子のこと、農業や漁業、酪農、食料廃棄のことなど、さまざまな社会問題が、食の裏側に潜んでいることがわかります。そんなことを考えて、行動を起こしている仲間が、身の回りでどんどん増えています。

でも、そのためには経済力も大切になってきます。今の社会では、経済と健康は比例しているといえます。だからこそ女性が経済的に自立して生きていることは、とても重要。誰かのために生きるのでなく、まずは自分が幸せになる未来を選択できるように準備すること、さまざまな情報が行き交う中で、どんな人に出会い、どんな働き方を選ぶか、選択のセンスを求められる時代がきているのだと感じます。美しく、自立した女性が増えたら、もっと社会は元気になります。北九州の女性の健康、美意識の向上、さらに経済的な自立を促すような活動を、仲間とともに常に考えています。

Q.頼もしいですね。今後はどういう目標がありますか?
A.今後、力を入れていきたいのは、子どもたちのことです。

食育を通して、今からの時代を楽しみながら生き抜き、夢を叶える力になるための活動をしていきたいです。長年続けてきた子ども達のクッキングクラスをもっと広げ、定着させていきたいと思っています。

そして、黒崎をもっと活気ある街にしたい。今あるビルを改装し、子ども達やお母さん達が、ゆっくりと心身ともにリラックスできて、充電できるような場づくりをしたいと思います。

Q.北九州の将来のためにも、ぜひ頑張っていきましょう!
北九州の良いところ、好きなところは、どんなところですか?

A.食べ物が美味しい! 市場が復活してほしいですね。

黒崎生まれで、商店街で育ったので市場が、すぐ近くにありました。市場には新鮮な物が揃っており私たちの健康と密接な関係があります。また、そこでの人と人とのつながりや、コミュニケーションをとることによって、そこが子どもにとっての学び場ともなるから、本当に大切な場所だと思います。

Q.北九州市に望むことは?
A.環境モデル都市である北九州市。人をとりまく環境の基本は、やはり「食」。 食という環境にもっと力を入れてほしいです。
 
【長島慶子プロフィール】
★北九州市八幡西区黒崎生まれ。高校を卒業すると同時に、モデルの夢を叶えるために上京し、様々な仕事を経験。多忙な日々の中で、「美しさ」は体の中から作られるもの、特に食べ物の選択が大切であると実感。マクロビオティックに出会い、その考え方や食事法に共感し、マクロビオティック料理講師となる。
 ★2006年より北九州に戻り、黒崎にてマクロビオティック・スクール「アンジェリカ」を主宰。和食とイタリアンを融合させた、独自のレシピが人気を博す。料理教室には断食クラスもある。子どもの食育にも取り組み、アレルギー対応の料理教室、キッズクラスなどを開講中。体の内側だけでなく、外側の美しさを磨くことにも取り組む。YOGA、ボディメイク、ZUMBA ®フィットネスなどのインストラクターとしても活躍中。
私が望むことは、食環境の安心安全モデル学校を試みて、まず子ども達の、学校給食に使う食材の質を、少しでも高めて欲しい。なぜなら、さまざまなアレルギー、心身の不調を感じてる人が増えている今、これからの社会を担う子ども世代の健康は、まず第一に考えて、守っていくべきだと思うからです。子どもの貧困が広がる中、学校での給食は大きな役割を果たしています。ぜひとも、市役所や教育委員会にお願いしたいと思っています。

まちづくりは、「食」と「子どもの健康」から、というムーブメントを起こしたいですね。イタリアでは、そこに暮らす市民が、本当に強い。常にみんなのことを考え、意見し、行動しています。北九州にもピープル・パワーを、ですね!(了)
【 讃井 早智子(さぬい さちこ)プロフィール 】
1967年、北九州市八幡西区生まれ。中学、高校は福岡市で過ごす。㈱リクルート、広告制作会社を経て、東京で雑誌関係のフリーライターとなる。仕事をしながら結婚・出産。夫の転勤で大阪へ、その後、家族とともにフィリピン、ベトナム、シンガポールと移り住み、東南アジアで9年間過ごす。現地の貧しい子どもを支援するNGOでの活動、日本人会報誌編集、日本語教師、博物館・美術館、戦跡ガイドなどの活動に関わる。東南アジアで、貧富の格差を目の当たりにし、また、歴史や戦争について現地で資料を読み、生の声を聞くことで、国や政治のあり方、知らなかった戦争の事実にショックを受ける。2011年3月に帰国。東日本大震災を機に、日本の政治にも関心をもつようになる。
現在、北九州市議会議員(1期)。 1男2女の母。